骨粗鬆症
骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気です。
日本での骨粗鬆症患者は年々増加しており、1300万人を超え、今なお増加の一途をたどっています。
そのうち治療を受けている患者さんは約2割程度というのが現状です。
骨粗鬆症は痛みなどの自覚症状がないことが多いので、日頃からご自身での予防・対策を心がけて下さい。
CheckPointの項目で1つでも当てはまるようでしたら、骨粗鬆症の可能性がありますので、専門医の受診をお勧めします。
その他にも、こんな症状があれば、気をつけて下さい!
- 食事量は少ないのに、お腹がすぐいっぱいになる。
- すぐに息切れがする。
- 以前から着ていた服の身丈が体に合わなくなった。
- 重いものを持ったり、立ち上がるときに腰が痛む。
原因
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- 加齢による骨の新陳代謝の低下
- 閉経後(50歳以降)の女性ホルモンの低下
- 無理なダイエットや運動不足などの生活習慣
- 病気や薬が原因となる骨粗鬆症
骨密度の低下と骨質の劣化
原因になりやすい代表的な病気
- 関節リウマチ
- 副甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 慢性腎臓病
- 動脈硬化
- 慢性閉塞性肺疾患
原因になりやすい代表的な薬剤
- ステロイド薬の長期服用
骨密度検査
レントゲン
骨折や変形の有無、骨がスカスカになっていないかを確認します。
※他の病気と区別するために必要な検査です。
身長測定
20歳代のときの身長と比べ、どのくらい縮んでいるかを確認します。
血液・尿検査
骨代謝マーカーを測定し、骨の新陳代謝の速度を確認します。
骨代謝マーカーが高い=骨の新陳代謝の低下速度が速い
そのため、骨密度の値にかかわらず骨折の危険性が高くなっています。
治療
薬物治療とともに食事療法や運動療法も並行して行い、骨強度を高めていくことが重要です。
薬物療法
骨吸収を抑制する薬
骨吸収がゆるやかになると、骨形成が追いつき、骨密度の高い骨が出来ます。
ビスフォスフォネート製剤、女性ホルモン製剤(エストロゲン)、カルシトニン製剤 他
骨形成を促進する薬
活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、副甲状腺ホルモン製剤 他
その他
カルシウム製剤
骨粗鬆症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした等、わずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。